『私はなぜ書くのか』マルグリット・デュラス 感想

デュラスのインタビュー本 全12節。幼年期、パリ時代、ひとつのエクリチュールの道程、テクスト分析のために、文学、批評、登場人物のギャラリー、映画、演劇、情熱、ひとりの女、場所 和訳は数冊読んでかなり好きな作家だけどもどういう人かは全く知らなか…

『アラブ、祈りとしての文学』感想

「小説、この無能なものたち」という章で始まるアラブ文学研究者岡真理さんのエッセイ。主にパレスチナの小説を紹介しながら小説に何ができるのかを探る。 サルトルが嘔吐はアフリカの飢えには無力であると言った。あるいはスーザンソンタグを迎えたあるシン…

『ジャン=クロード・ヴァン・ジョンソン』感想

ダービーで自分を信じ切れず、中途半端な勝ちに終わり、目黒記念でそれを膨らまそうとしたところダミアンレーンが2着して水泡に帰した男の感想。 ウォッチリストにずっと入っていたのをやっと見た。これも池添さんとレーンさんのお陰です。 ****** この作品…

Hotline Miami 2とピグマリオンとジョンウィック2

コロナ時代の行動様式ってガルシアマルケスの本にありそうだなって思いながら久々にブログ書く。 Hotline Miami 2 ずっと積んでたのをやっとやった。1と比べて2はかったるいところが多いとは聞いていた。視野外からの射撃がたしかにうっとおしい。 1では…

耳そぎ饅頭、選択しないという選択、HHhH

空けてしましました。このブログ始めたのは無職のとき、それからいろいろあった。 楽しいこともあったけど、今はだいぶ落ちている。 最近読んだ本、町田康、キャスサンスティーン、ローランビネ。 耳そぎ饅頭は2000年前後の作品。エッセイ集。エッセイは初め…

HAPPINESS IS a WARM PUPPY......?

仕事帰りホームで電車を待っていると婆がぶら下げたるトートバックが眼に入る。 そこにはスヌーピーを抱き締めているあの女の子と件の文字が並んでいる。と一瞬、スヌープの人格、パピ格を無視し、ある一定の体温を持つ哺乳類あるいは肉塊と扱うような非パピ…

『レヴェナント』感想

バードマン大好きマンの感想。 ネトフリにて 一度死んだ男がひたすら生きて生きる。 ソリッドで非常にしんどい西部劇。クマもすごいのだが、そのあとがまあよくもまあとしかいえない。横になりながら見ているとグラス同様しばしば睡魔に襲われるのだが、完全…

みんなではじめるデザイン批評 (感想とメモ)

わりとさらっと読むタイプの本 デザイナーに対して ①反応型フィードバック:場当たり的、感情的 ②指示型フィードバック:ロジカルな説明のないもの、しばしば個人的または職能的マウンティング含む ではなく ③クリティカルなフィードバック が必要。 まあ当…

ふとした連想

結構時間空いてしまった。 なんとなしにゆらゆら帝国を聞いていてアニマルコレクティブの名前が浮かぶ。そこでこのふたつの名前でググってみるとアニコレ来日時に対バンしてたのがわかるとなんか、あ、あってましたみたいな謎の安心感覚えるみたいな。これは…

ジャパニーズフィーメールラッパーを知ろう。

SO.DO.DA.NEが蔓延流布している今日この頃日本の女性ラッパーを知ろうと思いました。ラップをあくまで歌唱法の一つですよというのであれば、やくしまるえつこ、コムアイ、daoko、泉まくら、Moe and ghosts、カリスマ.comなどなどいらっしゃいますが、ヒップ…

『ゴースト・イン・ザ・シェル』(吹替版)感想

攻殻はひととおり(含漫画、除パチンコ)摂取した男の感想 公開時も行こう行こう思いつつ、ようやっとアマプラにてひとまず吹替版で。 ハードルがかなり下がってて普通に楽しめたよ。まあ普通ってレベルだけど少なくとも原作への冒涜だとかいうのは言い過ぎ…

『インランド・エンパイア』感想

リンチ監督はメジャーどこを少し見たことある程度の男の感想。 ネトフリでうさちゃんが眼についてみようと思ってたやつ連休で体力があるタイミングで、180分あるのでね。 やはりなかなかややこしい話ではあるが、好きなやつだった。 映画を作る映画、映画の…

『ドゥザライトシング』感想

スパイクリー監督脚本主演、2pacの流れというほどでもないが流れで。 街あるいは通りが主役の映画。黒人メインの界隈に各種人種がいる。そんな中スパイクリーのムーキーはイタリア系の一家のピザ屋で配達の仕事をしている。各人たちは同胞意識とその裏返しと…

『オールアイズオンミー』感想

仕事帰りブシヤでやっと見てきました。ALL EYEZ ON ME 2pacめっちゃにとる! しかしどうなんでしょう。なかなか平板な映画でした。 前半はインザジェイルでインタビュー受けて回想していくというながれが続くのですが、現在時(インタビューシーン)がかなり…

『溺れるナイフ』感想

昨日は小松菜成分が物足りなかったので引き続き。 素晴らしすぎひん?!これ レェエベルが違うよ。 海!山!とかいってぬかるみ!うんこ!うんこ!とぶち込めるとこ。 これがこの映画の素晴らしさ。小松菜とダース―さんの神々しさを存分に描きながらも彼らが…

『渇き。』感想

わたくし小松菜奈が見たくてですねヘヘヘヘヘ 映ってる時間は役所広司の方が断トツ多いですね。主役かー役所が主役か― 仕事でくさくさしててね。こっちは小松菜をみたいんだよ。このくそがーぶっ〇してやるー まあそういう映画ですね。やたら役所さんが罵り、妻夫…

『愛の渦』感想

昨日に引き続き三浦大輔監督シリーズ。 なんかエロい感じ?のやつとは知っててみた。 全然エロくなかった。かなり明確に起承転結と展開される作品 冴えない男(といっても池松壮亮ではあるのだが)、根暗そうな女(同じく門脇麦だが)乱交ぱーりーに参加して…

『何者』感想

朝井リョウ原作、三浦大輔監督 桐島の人とボーイズオンザランの人だー。たのしそーワキワキ 結構評判いいのは知ってましたが、今更ネトフリで。雪の日に。雪雪 新卒で自宅警備員に就職した私には縁遠い話ではありますが、若干の香は嗅いではいたので多少なりわか…

『オンリー・ゴッド』感想

レフン監督シリーズ これまで見たのは、ドライブ、ネオンデーモン、ブロンソンですね。 画面と音の使い方はザ、ニコラス・ウィンディングだぜっディンディン。 青と赤の光が美しく、とてもよくデザインされた構図が多いでございます。タイの猥雑さが程よくレ…

『ブロンソン』感想

連休はお絵描きしたり飲みに行くなどしていましたが、今日はブロンソンを見ましたで@ネトフリ ドライブ、ネオンデーモンなどは私見ました、レフン監督のやつです。 マイケル・ピーターソンakaチャーリ―・ブロンソンという実在人物を下敷きにした作品。理由…

明けてしまったで

年が明けてしもうた! 多少遊んだりもしてけれどもさしてリアルが充実しているわけでもなく、 DAWをほんのりいじったり、絵心教室にはまり中だったり 今年は創作活動をしっかりしたいな 去年アルバムを出したみたいNonameさん 服がクソダサなとこはご愛敬と…

Steamオタセ

久々にスチームで買った気がする。 Banishedやっと買った。人口100人に達しない程度まで少しプレイ。Citiesとかよりはミクロな視点でやる町づくり。なんとなくやってたら深刻なiron tool不足。うまくmerchant使わないと詰む?種とか家畜を物々交換してたが、…

Netflixで見るヒップホップ①

ネットフリックスはヒップホップ関連の作品がたくさんあります。 とりあえず今のところみたものまとめ Hiphop Evolution 結構前に見たのでやや記憶があいまい インタビューを中心にバンバータ、グランドマスターフラッシュ、クールハーク黎明期から90年代く…

龍が如く0、Life is Strange  ~ゲーム性の低いACT、高いADV

周回遅れで最近クリアしたゲームの感想を 龍が如く0 極から遡ってプレイ。やはり基本的にキャラゲー、ミニゲーム集感があるけど楽しめた。ミニゲームに移る際の演出を二回目以降も飛ばせないのはロード時間稼ぎかな。バイオのドアやはしご演出と同様といえ…

最近、見たもの、聞いたもの。

大分時間が空いてしまった。あかんな。 とりあえず最近の記録 ブレードランナー 2049初日18時台にいってきた。2D IMAX 平日とはいえ半分程度の入り。まじですか。 ドゥニ・ビルヌーブさん、複製された男の監督。周りではそんなに評判よくなかったが、私は好…

選挙、台風、散歩

今日は久しぶりに東京堂書店に行ってきた。選挙は結局自民がそんなに議席減らさず、残念です。天気が良ければもう少し違ったのだろうか。 相変わらず無限にいれる場所だが仕事帰りで腹減ってきたので程々にしてきた。 気になった本を羅列する。 ニート期間を…

『新感染 ファイナル・エクスプレス』(感想)

ヨン・サンホ監督はアニメ畑の人で実写監督は初とのこと。すげえ 原題は釜山行きということで釜山には色々と含意があった模様。 大変評判がよろしいことだけは知って仕事帰りに見ました。 追いWiiからの 主人公はファンドマネージャー、生き血を啜る資本主義…

J・M・クッツェー『敵あるいはフォー』(感想)

ヒリス・ミラーの「文学の読み方」に言及されていて面白そうだから読んだ、面白かった。なんだこの頭悪い文章オホホ これは前の記事にも少し書いたが、ロビンソン・クルーソーのパロディであり、物語ることについて言及するメタフィクショナルな小説です。作者…

美人と没個性、ブスと独創性―未熟な直訳調という語

会社にて用字用語辞典を手渡され、暇な折々読んでおります。 まあ新聞記者でもないので全面的に従う必要はござらんのだけど、結構知らんことがあって面白いヌホホ そん中で、空疎な美文調と未熟な直訳調を避けよという項がある。前半はよく聞きますが、未熟な直…

快適なり、快適なり

ニーメンハオ お仕事が始まってしまいました。職場は、風通し良好な感じで湿度も低く なかなか住みやすい模様。業界の片隅という位置にあるものの、服装含め色々自由な感じで良かった。カズオ・イシグロの件とかも読んでる前提で自然と話に出る文化系ノリです。僕…