2021-01-01から1年間の記事一覧

『疫病と世界史』感想

ウィリアム・H・マニクール著、初出は1975年=エイズ発見以前 これまでの歴史学では人間の動向を中心に記述していた。コルテスのアステカ征服における天然痘、はしか、ペストなどが代表例であるが、これ以外にも人間同士の相克は様々な細菌、ウイルスに多大…

『オッドタクシー』感想

皮肉屋のセイウチのタクシードライバーが繰り広げる日常系と思わせ…という話。タランティーノ的台詞回しにバルザック的な世界においてミステリーが展開される。表現手法の選択に必然性があることはフィクション作品の強度を高める。小戸川という主人公のキャ…

『龍が如く7』感想

今更ながらゲーパスにて、シリーズは極1,2、0のみプレイ済。 春日一番という新主人公、組のためといって代理入獄、18年後に恩を仇で返され馴染みない伊勢佐木町へ、どうするかという筋立て。 アクションからRPGへと鞍替えしたが、私的には元のアクションは…

『反穀物の人類史』 感想

ジェームズ・C・スコット著 立木勝訳 近年隆盛の人類史本のなかでも最もキャッチ―ではないかと思われるこのタイトル、文庫化されれば爆売必定な感もある。 著者は政治学がメインフィールドで本書冒頭で門外漢からの提言であることを示している。定住化及び採…

ようつべを貼りながら好きな音楽を言語化しようとする小修行

日頃より音楽を語る言葉がないなあ、ないなあと己の言語の貧しさを嘆いていたのだがそう思い避けるだけアリ地獄、負のスパイラルパーマなのだよなとハタと膝打ち、いつもキキリリビビィと言いそうになるkiki vivi lilyのライブ動画を視聴しながら筆をこそ取…

『暴力の哲学』感想 

酒井隆史著/河出文庫 キング、マルコムX、ファノン、ガンジー、フーコー、ソローなどを参照しながら、映画、サッカー、ヒップホップなどのキャッチ―な例も交えて展開される熱い本 細かい章分けは略すが、以下のような構成 第一部 暴力と非暴力 第二部 反暴…

真・女神転生3 HDリマスター 感想

PS4版 ハードクリア 発売後に存在を知るもいろいろとラグいと聞き、パッチをまち、そのすきにずっと積んでた4を終わらせてからやった。相変わらず面白かった。 東京受胎というが示すとおりカグツチに向けた受精レースに介入したりしなかったりという筋立て …