『ゴースト・イン・ザ・シェル』(吹替版)感想

攻殻はひととおり(含漫画、除パチンコ)摂取した男の感想

公開時も行こう行こう思いつつ、ようやっとアマプラにてひとまず吹替版で。

ハードルがかなり下がってて普通に楽しめたよ。まあ普通ってレベルだけど少なくとも原作への冒涜だとかいうのは言い過ぎだろう。

意外とスカヨハ少佐はなかなかメスごりってたし思ってたよりだいぶ良かった。バトーもいいかもしれない。

正直見ているとどうしてもあれこの要素ってどの作品だっけとか、あれここがちょっと変わってるよね、とかそんな曖昧な記憶探りに意識が傾いてしまうことが多く、本編にあまり集中できなかった。

ゴーストに関する話は全身義体がまだ一般化する前という設定や名前の件などによってかなり単純化(or整理?)されていると思うが時間の制約も考えれば妥当な選択な気がする。マトリックスであればラカン的三つの世界を明確に分割して描かれていたわけだが、攻殻ではよりこれらが重なり合い渾然一体となっている。そういったところがハリウッドマナーに従って良くも悪くもお片付けされている。

9課の仲間たちで言えばこれまでの作品では重要な位置を担ってきたトグサは今回はあまり出てきませんでした。これは全身義体化が一般化していない世界においてはトグサの特殊性があまり生かせないからだろう。

あとは何だろう押井犬はしっかり出ていましたね。

とりあえずまた攻殻を一周したくなった。それなりに楽しめる凡作。おすすめ。