『オンリー・ゴッド』感想

レフン監督シリーズ

これまで見たのは、ドライブ、ネオンデーモン、ブロンソンですね。

画面と音の使い方はザ、ニコラス・ウィンディングだぜっディンディン。

青と赤の光が美しく、とてもよくデザインされた構図が多いでございます。タイの猥雑さが程よくレフンの小難しさを緩和してるともいえるし、逆にタイ的なエナジーが去勢されてしまっているともいえるかもしれない(結局なにも言ってない)。

相変わらずゴスリングはほとんど口数少なく、そして急に声をうらっ返して叫ぶテイッキトオーフ

あのおじさん強すぎ!初見ではモブかなって感じだったのに。ムエタイの肘は恐ろしいね。あと刀の振り方は結構バリエーションある。あ、そっちから振る!みたいな。

好きな人は好きなんだろうが、僕私の好みとしてはドライブとかブロンソンになるかな

観念的な、あまりに観念的な

端的にいえば観念的過ぎる。ホドロフスキーに捧ぐと出てましたが、まあそんな感じ。

個人的には実写の映画には何か撮影者が予期せぬものが映り込んでしまっているということを期待してしまうのだけれど、何かあまりに観念的な美に振れすぎていて退屈であることも否めない。言ってしまえばちょっとアニメっぽい。うん一回アニメとってみて欲しいかも。

思ったより書くことなかった。やはりレフンさんはやや大衆よりに振ってもらった方が個人的には助かるって感じ。なんか絵が描きたくなる作品でした。

『ブロンソン』感想

連休はお絵描きしたり飲みに行くなどしていましたが、今日はブロンソンを見ましたで@ネトフリ

ドライブ、ネオンデーモンなどは私見ました、レフン監督のやつです。

マイケル・ピーターソンakaチャーリ―・ブロンソンという実在人物を下敷きにした作品。理由なき暴力しか語る術を持たぬ男が幾度かその他のコミュニケーションツールを得るかに見えることがあるもやはり自らもしくは環境によってその道が閉ざされる話。彼は刑務所長などに幾度か問われる。お前は何を求めるのか?哀しくも彼にはそれがわからない。もしかしたら彼にはその哀しみさえ存在しないのかもしれないが、一般的な人間の理屈からしたらそのように見える。

コミュ力暴力全振り映画といえばディストラクション・ベイビーズが思いだされます。

(時計仕掛けのオレンジはもう少し複雑だったよね)

ディストラクションは格闘漫画的面白さもありましたが、レフンの場合はそうはいかない。より茫漠としたというかアーティスティックというか、取りつく島がない感じ。アクションは敢えてなのかかなりスタティックで迫力あるというのとまた違った感じ。この人は何か象徴的な観念をある短いショットの固まりに圧縮させて結晶化させるみたいなことをすると美しい感じに仕上げてくるなみたいな。オープニングやブロンソンが舞台で語っていくところとか。

あとデデデデデドドドドドドというあの音、らしいですね。好き。

チャーリーはかなり極端な例ではあるけれど、貴様は何を求めているという問いに対しておれは満足に答えられる自信はない。

奥さん、トーマス・ハーディさんのおちんちんはあまり存在感はないですが、演技は素晴らしいのでお勧めですよ。

デデデデデドドドドドドを貼っときます。

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明けてしまったで

年が明けてしもうた!

多少遊んだりもしてけれどもさしてリアルが充実しているわけでもなく、

DAWをほんのりいじったり、絵心教室にはまり中だったり

今年は創作活動をしっかりしたいな

去年アルバムを出したみたいNonameさん

服がクソダサなとこはご愛敬としてとても好きだな。


Noname: Tiny Desk Concert

このnprのタイニーデスクコンサートシリーズは結構おもしろい。

まだそんなに見てないけどTyler the Creatorのとか良かった。

Tr808の音を無批判にならしてラップするのもどうかと思うんよ(超意訳)みたいな話が聞けたりNonameはチャンスザラッパー界隈から出てきた人みたいですね。

 あとMaspyke

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知ってるひとには今更だろうけどにわか的にはめっちゃかっけ

ジャジーなHiphopは好きだけど結構おされというかチャラいのもあるからさ

あとはglobetroddas、clear soul forces,clown city rockersとかちょっと離れるけどditc、black moon とか

あんま評判よくないっぽいが2pacの映画見に行かなきゃな

 

Steamオタセ

久々にスチームで買った気がする。

Banishedやっと買った。人口100人に達しない程度まで少しプレイ。Citiesとかよりはミクロな視点でやる町づくり。なんとなくやってたら深刻なiron tool不足。うまくmerchant使わないと詰む?種とか家畜を物々交換してたが、鉄を仕入れといたほうがよかったか。まだ災害にあってないのでそれが楽しみ。SimCity2000とかでアルコロジー一杯たったらUFOとか竜巻呼んで遊ぶ派だったので。

あとConvoyFTL×マッドマックスということで買った、まだ触ってない。The Detail、ライフイズストレンジでADV熱が上がったので50円だし、買ってみた。ノワールもの。

そしてThis is the police 汚職警察署長になるゲー。日常のゲームパートでは、通報を受けて、事件の様相に応じて署員を派遣していく。その合間に市長からの要請やギャングからの依頼に応えたり、応えなかったりする。人事権は握っているものの、割と戦略性は限られており、カジュアルな感じ。ストーリーには力を入れているっぽい。80~90年代初頭の東海岸的なムード。ロス暴動付近なかんじ。スモーキーな雰囲気は最高です。

レコードなどを収集してかけられるのだけど、Globetroddasがかっこよくてそんなに聞いてない。


The Globetroddas - Picture Perfect

Netflixで見るヒップホップ①

ネットフリックスはヒップホップ関連の作品がたくさんあります。

とりあえず今のところみたものまとめ

Hiphop Evolution

結構前に見たのでやや記憶があいまい

インタビューを中心にバンバータ、グランドマスターフラッシュ、クールハーク黎明期から90年代くらいまでを振り返る。あとカーティスブロウがよく出てくる。

シュガーヒルギャングは功績は若干認めつつも、初期の人らからはフェイクでださいとディスられる。

非常に面白いのですぐ見終わってしまう。シーズン2希望

 

Get Down

ヒップホップ黎明期のサウスブロンクスを舞台としたドラマ

詩才のある主人公(ヒスパニックとブラックのミックス)エゼキエルがヒップホップに出会い、成長する様を描く。

ヒロインのマイリーンとは高めあうナイスカップル。最初は若干ゴリラ感があるものの見ていると非常に魅力的になってくるマイリーンはシンガー。ジークとマイリーンのエピソードがシンクロしながら描かれる。

監督のバズラーマンが映画制作に専念ということでシーズン3は作られない模様。

ただわりときれいに終わっているから良しとしよう。シャオのことは気がかりではあるが。

Life is Illmatic

ご存知NASさんのドキュメンタリー、前に書いた感想 LIFE is illmatic - 人生をガチれ

 

Beats, Rhymes & Life: The Travels of A Tribe Called Quest

2011年公開のatcqのドキュメンタリー。活動再開後に密着した感じ。

デビューまでのことやネイティブタンのこと、ファイフとQ-tipの確執、ファイフの糖尿病、そして和解?など

最初はファイフがティップを誘ったらしい。あとジャングルブラザーズの二人とハイスクールが同じだったんだ!元マネージャが仙人みたいなティップに対してファイフがいることでatcqを地上に戻してくれるといっていたのは印象的。アリは知性的な感じで間に挟まれる感じ。ジェロウビーは在籍は短いけどティップがatcqのスピリットというくらいだから何かあるんだろう。わりとファイフと雰囲気は似ている感じ。

ファイフは去年なくなってしまったんですが、ラストアルバム聞きましょう。

 

We Got It From Here… Thank You 4 Your Service

We Got It From Here… Thank You 4 Your Service

 

 

龍が如く0、Life is Strange  ~ゲーム性の低いACT、高いADV

周回遅れで最近クリアしたゲームの感想を

龍が如く

極から遡ってプレイ。やはり基本的にキャラゲーミニゲーム集感があるけど楽しめた。ミニゲームに移る際の演出を二回目以降も飛ばせないのはロード時間稼ぎかな。バイオのドアやはしご演出と同様といえなくもないが、少しだるい。

バブル期の金がすべてというムードをシステムに反映している点はよいものの、100億も容易く稼げるため、やや本筋との整合性がとれない。もちろん龍がは整合性を云々するゲームではないのはわかる。

真島の兄さんの哀しみを楽しむ作品

 

Life is Strange

スチームで積みっぱだったが、PS4フリプで来たのでとりあえず何もず1週目クリア

没入度高く、2日で終わらしてしまった。

マックスのリワインド能力はセーブ&リロードを繰り返すプレイヤーについての言及であり、写真とタイムトラベルも同様。バタフライエフェクトツインピークスはじめ様々な過去作への意識的な参照先がある。

多面的に描かれるキャラが魅力的、プレイヤーは選択肢を前にして切実に迷わされる。全面的に良いもしくは悪いチョイスはない。選択には常に痛みがともなう。

最高に楽しめたが、ステルスステージはイライラがとまらなかった。もともとカメラが少しみにくい感があったところにあれをやられるとやばい。ラスボスで急にQTEやり始めるシューターみたいなこれこういうゲームでした感がすごい。もっとも好意的にみればマックスの感じる悪夢感をプレイヤーにも体感させているといえなくはない。

このラストステージはともかく、映画でも小説でもない、ゲームならではの楽しみがあふれている。ゲームそのものやプレイヤーがとった行動へのツッコミが随所に入る点も好感度がたかい。

キャラ的にはクロエと、何気にジャスティンが好き。

before the stormもスチームのクリスマスセールできたらやろうかな

 

アクションゲームなのにゲーム性が低い龍が如く、ADVゲームにもかかわらずゲーム性が高いLiSといったら、雑すぎるかな。

最近、見たもの、聞いたもの。

大分時間が空いてしまった。あかんな。

とりあえず最近の記録

ブレードランナー

2049初日18時台にいってきた。2D IMAX 

平日とはいえ半分程度の入り。まじですか。 

ドゥニ・ビルヌーブさん、複製された男の監督。周りではそんなに評判よくなかったが、私は好きよ。

love or mathematical precision ?

レプリカントが自我を見つけたり、見つけなかったりする物語。

1作目、原作とも結構昔に見たのでそこまで正直覚えておらず。当日行くことを決めたので復習もなし。

前作のデッカード同様ブレードランナーであるK。

冒頭のお仕事で職業や自分自身について疑問を覚え、追究をはじめ…という展開。

割と地味な画面であるが、引き込まれる。

ラブオア…というのは、どこに神を見出すのか、あるいは見出さないのかということなんだろう。Kは2.5次元的なジョイに恋している。互いにとってのスペシャルワンであると信じてしまうわけだけど、そんなことはなく彼女は量産品であった。悲しいが寝ころび雪を肌に感じているともはやそんなことはどうでもよいと思えてくる。この雪を受けるさまはジョイが最初に実体化?した時の雨を感じる様によく似ている。

結局自我とはなんなのか。魂とは?

人間がそうしたものを持っているように見えても本当はアウターワールドが存在し、そうであるかのようにシミュレートされているだけとはどうして言えない?

おれは囮だった

ジョイとの関係においてもワンオブゼムであったのと同様にレプリカント界においてスペシャルであるとKは期待したが、そうではないことが明らかにされる。

このことはプロット上の視聴者への囮でもある。

スペシャルであること、固有名をもつということ(主人公の呼ばれ方にも注意)はいかようにも操作できる。そうであることにすれば良いのである。Kは世界にとっては特別でなくともこの物語において主人公であることには変わりはない。世界は全てに対してやさしく無関心であると同時に観察結果は観察者に依存する。

であるからにしてこの映画を見る凡庸な私も何事かを為すことができるはずだ。

 

本を読む人のための書体入門

星海社新書、正木香子著

軽く読める。網羅的ではなく特定のフォントについてエッセイ的なもの。

ドラゴボ(この五感の悪い(良い)略称、好き)のあの書体は古印体って言うんだよ。

 

ゴランノスポン

町田康先生、好きです。愛してる。でも電車で読むのはやめよう。によによしちゃうからね。短編集ですが、あの饒舌体でぐいぐいと没入させられて、後のすっと引き離される感じのが多いです。表題作もそういったやつで。ゴランノスポンとはいうまでもなく「ゴランノスポンさーは」というやつで「充実」した番組本編間に生じる空隙を示している感じです。またこれを途中で切ることで面白い語感になること、スポンっとなにかが生じることなどを表現しているとか。いないとか。

生成不純文学

木下古栗著

この人は全然知らなかった。

これは短中編集。真面目な顔でふざけたことをするタイプ。はじめは(虹色ノートの前半くらいとか)このわざとらしい文体が鼻につく感ありだったが、他作品も読んでみるとだんだんなじんできたというか、必然性を感じられるようになってきた。特に表題作はおもしろかった。でもあまりに理性的過ぎるような嫌いもある。もっとぶち抜けたところがあれば町田康級になるのではなどと偉そうなことを言ってみる。

好き好き大好き超愛してる

嬉し恥し、初舞城王太郎。お前は今を生きてる作家をもっと読め。タコ

評判はよく聞いてた。それで恋愛小説とかラノベとかを脱構築するみたいなやつだと思ってた。正直ハードルを上げすぎた。最後の柿緒のとこでベタに小説=愛=祈りについて語っていることについてはとっても共感できるー。私共感できるー。

のだけれども、浅みの極みみたいなことは認識できるが、これを一段と消化し昇華して欲しかったような。形式と内容の一致ってやつが僕は大好きなんだけど、内容もしくはやりたいことにもっと上手く形を与えられたのではと思ってしまった。あたいがちゃんと読めてないだけ?Amazon的に言えば☆3.5って感じ。もっとメタカして。メタカ、メタカ。メカタ。

Moodymanでおやすみなさい。


Moodymann - Don't You Want My Love